ECONOMICS MATH — START WHERE YOU ARE

経済数学が分からないとき、
どこから戻ればいい?

式を読むところで止まる人と、微分はできるのに最大化が解けない人では、戻る場所が違います。短い例題で「今できること」を確かめて、授業に必要な一段前からつなぎ直しましょう。

対象:大学の経済数学・ミクロ経済学必要な箇所から読めます/登録不要更新:2026年9月20日

いまの困りごとから、読む場所を選ぶ。

入口 A

式の意味・計算から怪しい

C(q)は何を表す? 文字に数字を入れる、方程式を解くところから。

代入・式変形へ →
入口 B

微分で何が分かるの?

「増え方」を式で読む練習。公式と、経済学の「限界」をつなぎます。

微分の例題へ →
入口 C

文字が2つになると止まる

偏微分では、どの文字を動かし、どの文字を固定するかを確認します。

偏微分の例題へ →
入口 D

微分はできるのに解けない

何を選び、どの範囲で最大にするのか。候補を求めた後の確認まで。

利潤最大化へ →

まだ習っていない内容は、できなくても「苦手」ではありません。大学・科目によって必要な範囲は異なります。まずは今の講義で扱っている箇所を選び、分かるところは飛ばしてください。

まず「数字を入れる」と「文字の値を求める」を分ける。

生産量を q、費用を C(q) とします。C(q) は「qを決めると費用が決まる」という書き方で、Cとqの掛け算ではありません。この例では q ≥ 0 とします。

1
代入:qが3なら、費用はいくら?

C(q) = q² + 4 の q を3に置き換えると、C(3) = 3² + 4 = 13。3²は3×3です。

2
方程式:10 − 2q = 0になるqは?

両辺に2qを足して 10 = 2q。両辺を2で割って q = 5。片側だけでなく、両辺に同じ操作をします。

確認問題:C(2)は? 12 − 3q = 0になるqは?

C(2) = 2² + 4 = 8。方程式は12 = 3qより q = 4。代入は決まったqから費用を計算し、方程式は条件に合うqを探しています。

ここが分かれば、次は微分へ → 分数や指数の計算で止まったら、その計算を先に復習します。

微分は、その地点での「増え方」を読む道具。

C(q) = q² + 4 を微分すると C′(q) = 2q。q²の微分は2q、qによらず一定の4の微分は0です。C′(3) = 6 は、q = 3付近での費用の変化率(グラフの接線の傾き)を表します。

ここで注意したいのは、「1個増やすと必ず6増える」という意味ではないこと。実際に3から4へ増やすと、C(4) − C(3) = 20 − 13 = 7です。微分が表すのは、その地点でのごく小さい変化に対する増え方です。

π′(q) = 10 − 2q

利潤 π(q) = 10q − q² − 16 も、項ごとに微分します。10qは10、−q²は−2q、定数−16は0。こうして得た導関数が正なら、少し増産すると利潤が増えます。

確認問題:π(q) = 8q − q² − 4 の導関数は?

π′(q) = 8 − 2q。さらにq = 2なら π′(2) = 4 > 0 なので、そこから少し増産すると利潤が増えます。微分後の式にqを代入する点を確認しましょう。

文字が1つの最大化へ進む → / 文字が2つあるなら、偏微分へ →

偏微分は、ほかの文字をいったん固定する。

効用 U(x,y) = xy を、xで偏微分します。このときyは固定。例えばy = 3なら U(x,3) = 3xなので、xについての傾きは3です。yを文字のまま固定すれば、∂U/∂x = yとなります。

逆にyで偏微分するときは、xを固定するので ∂U/∂y = x。「どちらの文字で微分するか」を最初に指さして確認しましょう。

確認問題:U(x,y) = x²y をxで偏微分すると?

yを定数として扱い、x²だけを微分するので ∂U/∂x = 2xy。x = 3、y = 2での値は2×3×2 = 12です。

次の3問で、経済学の問題とのつながりを確認 →

計算の前にある「4つの接続」で止まりやすい。

微分公式を覚えていても、次の4点が曖昧だと経済学の問題として解けません。全部を高校数学からやり直すのではなく、止まった接続だけを戻ります。

01

選択変数

企業が選ぶのは生産量か価格か。消費者が選ぶのは財の組合せか。最初に主役を決めます。

02

限界の意味

導関数は、その地点での変化率。少し増やすと目的がどちらへ動くかを、公式と経済語で読みます。

03

固定するもの

偏微分では、他の数量や価格を一時的に固定します。何を固定したかで答えの意味が変わります。

04

制約

予算や技術は、好きな点を選べないという境界です。目的関数の一部ではなく、選べる範囲を決めます。

3問で、戻る場所を確かめる。

Q1

微分計算

π(q) = 10q − q² − 16 を q で微分すると?

答えと診断

π′(q) = 10 − 2q。ここで止まるなら、べき乗・定数・和の微分を先に確認します。

Q2

偏微分

U(x,y) = xy を x で偏微分すると? そのとき何を固定する?

答えと診断

∂U/∂x = y。yを定数として固定します。答えだけでなく「yを固定」と言えることが大切です。

Q3

制約の役割

x,y ≥ 0で U(x,y) = xy を最大化するとき、制約 2x + y = 12 は何を決める?

答えと確認

xの価格が2、yの価格が1で、予算12を使い切る組合せを決めます。「予算以内」なら2x + y ≤ 12と書きます。ここでは使い切る場合の最適化を扱います。

なぜ「微分して0」が最大化になるのか。

収入が10q、費用がq² + 16の企業を考えます。利潤は「収入−費用」で π(q) = 10q − q² − 16。企業が選ぶのは生産量 q ≥ 0 です。

π(q) = 10q − q² − 16
q < 5π′(q) > 0

少し増産すると利潤が増える。

q = 5π′(q) = 0

ここが候補。前後の増減も確認。

q > 5π′(q) < 0

さらに増産すると利潤が減る。

1
一階条件で候補を出す

π′(q) = 10 − 2q = 0 より q = 5。

2
最大かを確認する

π″(q) = −2 < 0。グラフは山型(上に凸)なので q = 5 は最大点です。

3
経済語へ戻す

π′(q) = MR − MC なので、q = 5では限界収入と限界費用が等しくなります。

よくある答案微分して0だから q = 5。

伝わる答案選択変数はq。内点の一階条件からq=5を得て、二階微分が負なので利潤を最大化する。

「微分=0」は候補を出す条件です。q ≥ 0のような範囲があるときは端点も確認します。一階条件だけを書いて終わらないことが重要です。

この例が、本当に最大になることを別の方法でも確認する

平方完成すると π(q) = 9 − (q − 5)²。二乗は0以上なので利潤は9を超えず、q = 5で9になります。q = 0の利潤−16も含め、q ≥ 0の範囲全体で最大だと分かります。

ラグランジュ法は、制約と目的が接する点を探す。

効用 U(x,y) = xy を、x,y ≥ 0、予算を使い切る条件 2x + y = 12 のもとで最大化します。xの価格は2、yの価格は1です。

ℒ = xy + λ(12 − 2x − y) ∂ℒ/∂x = y − 2λ = 0 ∂ℒ/∂y = x − λ = 0 ∂ℒ/∂λ = 12 − 2x − y = 0
1
xとyの価値を同じ単位で比べる

y = 2λ、x = λ なので y = 2x。両財を正の量だけ選ぶ最適点では、1円当たりの限界効用が MUx/2 = MUy/1 と等しくなります。

2
予算制約へ戻す

2x + y = 12へ y = 2x を代入すると4x = 12。したがって x = 3、y = 6。

3
接点条件を読む

限界代替率 MUx/MUy = y/x = 2 は、価格比 px/py = 2/1 = 2と一致します。

λを覚えることが目的ではありません。「制約を守ったままxを少し増やすにはyを減らす必要があり、それでも効用が改善するか」を同じ式で比較しています。

候補だけで終わらず、最大値と端点も確認する

y = 12 − 2xを代入すると、U = x(12 − 2x) = 18 − 2(x − 3)²。選べる範囲は0 ≤ x ≤ 6です。x = 3、y = 6で最大値18、両端のx = 0とx = 6では0になります。

難問になるほど、計算以外で差がつく。

誤り 1

何でも微分して0にする

端点、非負制約、角のある関数では内点条件だけでは不十分です。選べる範囲を先に確認します。

誤り 2

偏微分で全部を動かす

xで偏微分するときは他の変数を固定します。全微分や合成関数の微分とは役割が違います。

誤り 3

制約を目的関数と混ぜる

予算制約は「選べる集合」。目的関数は「その中で何を良しとするか」です。

誤り 4

解いた後に意味へ戻らない

q、x、yが何を表し、なぜその値を選ぶのかを文章にして初めて経済学の答案になります。

最適化問題は、この6行で読む。

  1. 主体は誰で、何を選ぶのか
  2. 目的関数は何を最大・最小にするのか
  3. 外生変数として固定するものは何か
  4. 制約と変数の範囲は何か
  5. 一階条件の候補は、二階条件・端点を含めて本当に最適か
  6. 結果を限界、価格比、数量など元の経済語で説明できるか

読んだ後は、授業の問題へ戻って確かめる。

まだ止まるなら

最初に分からなくなった一行へ

記号・計算なら代入と式変形、増え方なら微分、固定する文字なら偏微分へ。解答を閉じて、確認問題をもう一度解いてみてください。

試験が近いときは、試験範囲と残りの日数を先に書き出し、「今の問題に必要な前提→例題1問→解答を見ずに類題」の順で範囲を絞ります。全単元を最初から読み通す必要はありません。

「微分が苦手」では、戻る範囲が広すぎます。

このガイドで分かれば、そのまま自習を進めてください。解説を読んでも途中式がつながらない、授業や試験までに間に合わない場合は、科目・期限・分からない箇所を分かる範囲でお知らせください。状況に合わせて対応可否をご案内します。

個別に問題へ取り組み、つまずきと進め方を整理する初回相談・体験は60分3,000円(税込)です。この無料ガイドの閲覧だけで、申し込みや契約は必要ありません。

経済数学の相談内容をフォームで送る

プランは未定でも、
相談できます。

「どこが分からないか」を、きれいに説明できなくても大丈夫。科目と、いま止まっているところを分かる範囲でお知らせください。

内容・日程・条件を確認してから

初回相談・体験

60分 3,000円(税込)

  • 現在の授業と、止まっている地点を確認
  • 実際の問題を使って、説明と練習
  • 次に取り組む内容と、進め方を整理

継続契約は必須ではありません。資料の共有方法は必要に応じて返信後にご案内します。

ご家族に説明したいときは

支援内容・費用・進め方をまとめたページを、そのまま送れます。成人の受講者の学習状況は、ご本人の同意なく保護者へ共有しません。

保護者への説明用ページを見る →

CONSULTATION FORM

フォームで、今の状況を送る。

大学・学年、科目、希望時期、困りごとなどを入力します。講義資料や答案の添付は不要です。

困りごとの書き方の例

経済数学で、微分の式は追えますが、なぜ利潤が最大になるのか説明できません。試験は○月ごろです。今の授業に必要な範囲から復習したいです。

科目と困りごとを相談する

フォーム送信だけで契約・支払いは確定しません。

  1. 01
    状況を送る

    科目・時期・困りごと。プランは未定でも構いません。

  2. 02
    対応可否と日程を確認

    内容を確認して返信し、必要な支援と条件をご案内します。

  3. 03
    合意後に、初回相談・体験

    60分3,000円(税込)。送信だけで契約・支払いは確定しません。

フォームでいただいた内容を確認し、事業用メールからご連絡します。

入力前に短く相談したい方は

Instagram DM または メール